こんにちは、教室代表の伊藤です。
徳川ミュージックアカデミーでは、小学生くらいまでの生徒さん向けに当教室オリジナルのレッスンノートというものを使用しています。
来月から新学期が始まりますので、改めてレッスンノートを作った想いや目的を整理してブログにしてみたいと思います。
まず、徳川ミュージックアカデミーでは子供達が"自発的に物事に取り組めるようになる"というミッションを掲げています!💪
もちろんこれは簡単なことではありません。
特に子供の習い事に関しては、子供の意思だけでやっているというよりは、子供の教育の一環として習っているご家庭も多いはずです。
そこで、どうしたら少しでも子供達に"自分のレッスン"という意識を強めることができるか?= 楽器を習うことに前のめりになるかということを私たちは考えます。
その方法として(レッスン内容であったり、レッスン内での先生の接し方が重要ということが前提)、ノートを活用するという考えに至りました。
少し話はそれますが、さまざまな教育改革を成功させてきたことでも有名な工藤勇一校長も、著書や記事などで「教育において、子どもたちにもっとも必要なのは、「主体性」「当事者意識」の2つ」と言っています。(私もその考えに強く共感します)
では実際にレッスンノートの活用法を説明します。
レッスンノートを活用する上での2つのポイント!
- レッスンの前までに、今日自分がやる内容を生徒が自分で書く(準備をしてくる)
- 今日のレッスンでの課題や気を付けるポイントを、生徒が自分でメモをする
要するに、①準備と②メモを習慣化させるためのノートということです。
小さいお子様は自分で字を書くことが難しい場合もあるので、親御様や先生が代わりに書いてあげることも良いですが、小学生2,3年生くらいからは基本的に自分で書いてもらいたいです。
自分で書かないと「自分のレッスン」という意識はつかないですしね。
大事なことは「自分でできることは自分でやる!」です。
(そのために生徒たちは鉛筆と消しゴムを持参しましょう!)
1. 準備(予習)の重要性について
まず準備がしっかりとできていると、頭の中が整理され、その日のレッスンの目標(やるべきこと)が明確になります。
仕事に例えると、優秀な営業マンは営業先の会社に商談をする前にその会社のことを徹底的に調べ、最適な提案をします。
なので準備の質で成果がほぼ決まります。
また、会議などでも何かの議題に対して、準備をしてきているのかしていないのかは、相手の話を聞くとすぐにわかります。
もちろん子供にそこまでの準備は不要ですが、準備をすることの習慣を身につけてほしいと思っています。
2. メモ(復習)の重要性について
メモを取ることもとても大事なことです。前提として人間の記憶力はたいしたことがありません。昨日のお昼ご飯が何だったかすぐ思い出せない人も多いと思います。
(覚えていたとしても、限りある脳のメモリー容量をそんなことに使用しないで、メモしておけばいつでも思い出せるようになります)
レッスンでの課題やポイントをメモしていくことで、後から振り返っても自分が何をやるべきかが把握できます。
仕事においてもメモを取る人は信用されやすいです。
だって、自分が話をしている内容を、相手が自主的にメモをしてくれていたら、なんか期待できますよね!
逆に人が大事な話をしているのにメモもしないで聞いている人は、残念ながら信用されにくいです。
なのでメモを取る習慣を子供達に身につけてもらいたいと考えています。
①準備すること
②メモをすること
を続けることで、
自分で考えるクセを身につける
↓
自分ごと化される
につながると信じています。
補足ですが、
楽器のレッスンでは楽譜にメモをする方も多いと思います。
私はどちらかと言うと楽譜に直接書くのは好きではなく、その理由は子供はどんどん上達する(アップデートされていく)からです。
例えば、数ヶ月かけて仕上げる曲などは、今日楽譜に書いた課題が次のレッスンでは達成できていることも多いと思います。
そうすると同じ楽譜にいろいろなメモが書かれ、情報がごちゃごちゃして見づらくなっていきます。
なので私はクリティカルな課題以外、楽譜に文章を書き込むことはしません。
周りからこういう言葉が聞こえてくるかもしれません。
「好きな子は自分で勝手にやるし、やらない子は言ってもやらないんだから、強制しなくてもいいんじゃない?」
もちろん過度な強制は良くないですし、それは本来の目的からズレてしまうのですが、きっかけを与えたり、やり方を教えてあげるのも先生の役目だと思います。
レッスンノートを使うことは、小さなきっかけの一つにしか過ぎませんが、小さな工夫の積み重ねが成果に結び付くと信じています。