こんにちは。
名古屋にある子供向けの音楽教室、徳川ミュージックアカデミー ドラム講師の伊藤明生です。
100秒博士アカデミーという番組で、「リズムを歌う」ということに関する面白い内容をやっていたのをふと思い出したので、紹介したいと思います。
皆さんは「オノマトペ」という言葉をご存知でしょうか?
これはフランス語で「擬声語」という意味らしく、いろいろな動作に対してオノマトペを言葉で発しながら動作をすると、
驚くべき効果を発揮するというもの。
まずはその番組でやっていた内容の一部をご紹介したいと思います。
あとで説明しますが、これは楽器(とりわけドラム)にも当てはまることですので、
リズムを取るのが苦手だな〜という方は是非参考にしてみて下さい(^_^)
朝日大学経営学部の藤野良孝准教授がオノマトペを使って行っている研究の一部なのですが、
それは、跳び箱が飛べない小学生10人に、とある言葉を発しながら飛ぶと、飛べるようになるというもの。
その言葉というのが 、「サータンパットン」
ん〜なんともしっくりこない言葉ですが。笑
が、しかし、これを言葉に出して飛ぶと、これまで一度も飛べたことがなかった子供達が全員跳び箱を飛べるようになったのです!!
実際にサータンパットンをどのようにして発するかと言いますと、「サー」は助走、「タン」は踏み台、
「パッ」は跳び箱に手をつく時、「トン」は着地というように、跳び箱を飛ぶための一つ一つの動作に当てはめていくわけです。
そうするとどうなるかというとタイミングがとりやすくなります。
では、ドラムを叩く時にもリズムを歌うと演奏力が上がるのでしょうか?
(ここからはドラムにフォーカスして話を進めていきます)
私は上がると思います(^_^)
ドラムを叩く時は、どのように歌うのでしょう?例えば、

これは8ビートというリズムです。発する言葉は3つだけ♪
1. バスドラムは「ド」
2. スネアは「タ」
3. ハイハットは「チ」
※音が重なっている部分は、①バスドラム「ド」と②スネア「タ」を優先して発音します
これを歌うと【ドチタチ・ドチタチ】になります


これは【タンタカ・タカタン】となります。
ではこれらを組み合わせると、どんなリズムになるでしょうか??
【ドチタチ】〜【タンタカ・タカタン】

正解は...
このように、ドラムの音に近い音を歌いながら叩くと体が反応しやすくなります♪
慣れるまでは、実際に口に出して歌うと一番良いのですが、頭の中で歌いながら叩くだけでも効果はあります。
大事なことは、
言葉と動作がリンクしているということ。
こちらはオマケ♪
(シンプルな8ビートから、いろいろと展開させていきます)
ちょっと、アドバンスの話をすると。
今回は【ド】【タ】【チ】という語を使いましたが、まずはわかりやすい言葉を使っただけで、
ドラムのスキルが上がっていくと、もっといろいろな歌い方のレパートリーが増えてくるかと思います。
そして、それがその人の《歌心》というものになってくるのです(^_^)
いろいろな歌い方を身に付けるためには、まずは、偉大なるドラマーたちのレコードを聴いて、自分なりにそのリズムを歌ってみることです。
英語を話そうと思ったときに、聞き取れない言葉は、喋れませんよね?
それと同じで、テクニックにこだわった、ただ音を並べているだけの機械的なドラミングも一見かっこいいと思いますが、やっぱり飽きてしまいます。
一方で、歌心のある演奏はいくら聴いても飽きないですよね。
ちょっと話がそれてしまいましたが、、私は、藤野教授のようにオノマトペの専門家ではないので、
これが必ずしもオノマトペと関係性があるのかはわかりませんが、私はドラムやパーカッションのレッスンでもよくリズムを歌うようにアドバイスします。
やっぱり歌いながら叩くと、リズムの習得が早くなります。
もともとそういった持論は持っていたのですが、この番組を観たことによりそれが裏付けされたみたいで、なんか嬉しかったです(^_^)
では今日はこの辺で♪